地球温暖化による水質問題とサンゴの白化とは
近年ではSDGsやニュース、学校の授業などでも多く取り上げられるようになってきた地球温暖化という環境問題が水質問題にも関わっていることはご存じでしょうか?
地球温暖化は気温などに影響を与えるだけ得なく、水質問題は生物にも影響を与えています。そんな中今回は主に水質問題とサンゴの白化に着目して解説していきます。
サンゴの白化
まずサンゴの白化と地球温暖化がどのように関係しているかについて解説していきます。
サンゴの白化現象とは
サンゴには様々な色があり海のきれいな地域に行くとよく見かけると思います。
サンゴは細胞内に褐虫藻というものを共存させることでの光合成を行い栄養を得ています。しかしサンゴはとても弱く環境のストレスによって、その役割を果たす褐虫藻という物質を放出してしまいます。するとサンゴの白い骨格が透けてしまい、結果サンゴが白くなってしまうのです。
サンゴ白化現象の問題点
サンゴが白化するとは、すなわち光合成の役割を担う物質(c)を放出するということです。つまりサンゴは光合成ができなくなり栄養を摂取できなくなります。もちろん白化したらすぐに死んでしまうのではなく、しばらくの間は絶えることもできます。そのため、環境が整いストレスがなくなれば再び褐虫藻を獲得して健康なサンゴの状態へと戻ります。しかし、環境問題が整うことがなければ回復することができず死んでしまいます。
水質問題とは
水質問題として、処理が不十分な工場排水・生活排水が海に流れ出てしまうことが問題である。これにより海の生態系は崩れ、公害の原因ともなります。
海洋汚染も水質問題のうちに入ります。そのためマイクロプラスチックなども水質問題の一つといえるでしょう。
地球温暖化とサンゴの白化の関係性
先ほど説明したように、サンゴの健康状態は海や環境によって左右されます。そんな中最近では地球温暖化により海水温が上昇しています。すると以前サンゴが生息していた環境とは異なり海水温が上昇していくためサンゴにとって適切な海水温とは言えなくなってきます。そうなるとサンゴは環境ストレスを受け白化していきます。
また、海水温の上昇はサンゴが白化する最大の原因とされており、1950年以降は世界の約20%がサンゴ白化現象が起きているというデータも観測されています。
サンゴ白化と水質問題の関係性
サンゴが白化し死ぬと大きく分けて2つの問題が発生します。それは二酸化炭素と海洋生物への影響です。
サンゴ白化と二酸化炭素
サンゴは二酸化炭素を吸収する性質を持っていますがサンゴが死んでしまうとその役割もなくなってしまいます。サンゴの二酸化炭素の吸収量は熱帯雨林にほぼ同等するとも考えられています。そのためサンゴが死ぬと地球温暖化を進めることにもなるのです。
サンゴ白化と海洋生物
サンゴを住みかとしている海洋生物は多くいます。約1/4の海洋生物がサンゴを住処としているとされています。そんな中サンゴが死ぬと海洋生物は住処を失ってしまいます。それは生きていく上で大きな問題となり、多くの海洋生物が死ぬことになってしまいます。