日本の衣類廃棄量とは 海外との差
日本の衣類廃棄量
衣類の廃棄には『産業廃棄物』と『一般廃棄物』の2種類があります。
産業廃棄物
産業廃棄物とは主に衣類を生産する上で発生する繊維廃棄物のことです。繊維俳句物は比較的汚れが少なく、リサイクルしやすいことが特徴とされています。そのためSDGsの目標に力を入れているアパレル企業は産業廃棄物のリサイクルを積極的の行っている企業が多いです。
一般廃棄物
一般廃棄物とは主に消費者に製品が届けられたのち、廃棄される衣服のことを指します。産業廃棄部とは違い一度消費者が使用したものが大半のため、汚れなどが多く、リサイクルをするには難しく、廃棄される衣服のうち95%は焼却・埋め立て処分に使用されています。
事例
株式会社オンワールドホールディングス
株式会社オンワールドホールディングスは年間800万点の廃棄される衣服を回収することを最終目標としており、現在は年間80満点の衣料を回収しています。これは自社製業の服を100%回収することで、客に衣料品を持ってきてもらえる拠点をどのように増やすかが問題とされています。
フランスでの対策
フランス政府は2022年1月から『衣服廃棄禁止令』が施行しました。これは売れ残った衣服の廃棄を禁止するもので、具体的には『廃棄禁止及びサーキュラーエコノミーに関する法律』とされています。フランスの有名ブランド店としてCHANELやDiorがあり、アパレル業界を引っ張っているフランスがこのような大きな行動にでるのは、世界的にも影響が大きく、サスティナブルな社会になっていくための1歩となっていきます。
原因
国民生活センダーは以下のように理由を述べています。
衣料廃棄物増加の理由は、いくつか考えられます。1つは、世界的に中間階級が増えて衣料品の消費量が増加していること。さらに、いわゆる「ファストファッション」の台頭により、より気軽に手に入り、気軽に廃棄される衣料品が増大していることがあります。「ファストファッション」とは、ファストフードになぞらえて作られた造語で、2009 年流行語大賞にも入賞した用語です。日本大百科全書(ニッポニカ)によると、「流行のデザインを取り入れた衣料品を迅速に大量生産し、短期間に売り切ってしまうファッション・ブランド、あるいはそのビジネスモデル」と定義されています。流行を取り入れながら、短いサイクルで回される製品です。価格もTシャツが数百円、ワンピースも数千円など、とても安いのが大きな特徴です。ファストファッションにより、消費者は気軽に流行を追うことができるようになったため、結果として数回しか着ていない服が廃棄されるということにもなります。前述のエレン・マッカーサー財団の 2017 年の報告書によると、15 年前の2002 年と比較して、衣料品が擦り切れるまで着られる回数は 36%も減少しているのです。このように、衣料廃棄物が増えた原因は消費者の衣料品に対する意識、購入形態が近年大きく変化してきたことが背景にあります。
出典:
出典:https://www.kokusen.go.jp/wko/pdf/wko-202104_06.pdf
サムネ画像出典:https://www.sfinter.com/wordpress/wp-content/uploads/2018/12/Hughs-war-on-waste-clothing-pile.jpg