遊牧民の移動式住居ゲル その特徴とモンゴル人の生活の解き明かし

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移動式住居ゲル

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移動式住居のゲルとは、主にモンゴルを中心とした地域で使用されている移動が可能な住居のことです。モンゴルでは遊牧民が多く、時期や環境の変化などによって頻繁に住居の場所を移動しなければなりません。そのため、私たちが住むような居場所が固定された家には住まず、ゲルを使って生活をしているのです。

特徴

ゲルの最も大きな特徴はやはり移動が可能ということです。移動の際には2~3人ほどで1時間から1時間半ほどかけて解体します。その後、牛やラクダなどの家畜に解体したパーツを乗せて次の場所まで運ばせます。しかし最近ではトラックなどを使う遊牧民も増えてきています。総重量は約250kg〜300kgです。逆に組み立ての際には2~3人ほどで1時間半~2時間半かけて組み立てていきます。組み立ては解体よりも少し時間を費やします。

ゲルの材料は主に工場で作られ、モンゴルでは一般的に販売されています。

大和建設のホームぺ時では以下のように組み立てられると記載していました。

  1. 平らな地面に、床となる部材を敷きます。夏は地面にそのままフェルトや布を敷き床としますが、寒い冬は家畜のふんをまき、その上に板(パネル)とじゅうたんを敷きます。
  2. 折りたためる格子状の壁の骨組みをつなげて、円形の壁をつくっていきます。一般的には、南か南東の方角に扉を取り付け、馬の尻毛・タテガミでつくられたロープで壁に固定します。
  3. 1人がゲルの中央に2本の支柱を立てて、「トーノ」と呼ばれる丸い天窓の枠を支えます。他のもう1人が外側から垂木(たるき・屋根部分の骨組みになる木)を、まず4方向から天窓の枠の穴に差し込んで壁に渡し、ヒモで壁にしばって固定します。
  4. 同じように数本の垂木を天窓の枠と壁に次々と放射状に渡していき、固定します。これで天井部分(屋根部分)の骨組みが完成です。
  5. 次に、天井用の布を垂木にかぶせてヒモで結び、壁には壁用のフェルト(動物の毛を使った不織布)を巻いていきます。
  6. 屋根用のフェルトを屋根にのせます。
  7. ゲル全体に厚手の布をかぶせ、さらにその上に防水用の布をかぶせます。
  8. ロープで外壁を上中下の3段に分けてしめ、外れないようにします。
  9. 天窓の開閉に使う「ウルフ」と呼ばれる布を、天窓の枠の半分にかぶせて完成です。
Vol.6 移動できる家、ゲル(モンゴル)|世界の環境共生住宅|サステナビリティ|大和ハウス工業
モンゴルの「移動できる家(ゲル)」について詳しくご紹介。「ゲルの特徴」や「ゲルの組み立て方」など、イラストや写真を用いてご紹介しています。

構造

モンゴルの気候は夏と冬、朝と夜との寒暖差は激しいため寒暖差に強い作りとなっています。円形の天窓「トーノ」と呼ばれる物の真下にはストーブが置かれ基本的に置かれています。「トーノ」は煙突の役割を果たします。夏などの室温が上がる場合には「トーノ」を開くことができ、それによりゲルの中に風を通すことができます。また、「トーノ」にかける布には虫除けのために網目の布を使ったりすることもあります。モンゴルの夏では夜間でも温度が下がることがあるので布をかけたり、ストーブをたくことがあります。冬になると屋根に被せる布の量も増やしより中を温めます。

サムネ画像出典:https://www.travel.co.jp/guide/article/13317/

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