教科の好き嫌いと成績は関係があるのか?
好きな教科とその成績、苦手な教科とその成績のアンケート結果を基に、苦手な教科であれば成績はおちるのかを調査し判断したものを今回は解説します。
方法
本記事ではある学校のの中学1年生~高校3年生、および教員を対象に無作為に回答をとったものです。このアンケートは好きな教科と嫌いな教科を選択してもらい、それぞれの最新の成績を記載してもらったものです。このアンケート調査は学内に一斉に送ったメールよりフォームで回答してもらったものであり、2日の期間を用いて無記名で個人の判断によって回答してもらいました。そのため、全員が記入しているわけではありません。
結果としてそれぞれの割合は中学1年生が7人、2年生が8人、3年生が6人、高校1年生が17人、2年生が14人、3年生が11人、教員が5人の計68人であった。
回答フォームではそれぞれの成績をA+〜Fの中で選んでもらいました。また、それぞれの評価をA+…4.3、A…4.0、A -…3.7、B+…3.3、B…3.0、B-…2.7、C+…2.3、C…2.0、C-…1.7、D+…1.3、D…1.0、D-…0.7、F…0とし、これはGPA(Grade Point Average)を基にしたものです。
好き嫌いの教科と成績の結果
好きな教科
好きな教科の割合は上記のグラフのようになりました。理科が15人、英語が14人、数学が11人、音楽が10人、国語が6人、PEが6人、社会が3人、HFLが2人、ARTが1人の結果とでした。理科、英語、数学の好きな人の割合が多いです。また、フォームに入れていた選択肢の全てには投票が入っているものの、社会、HFL、ARTの割合が比較的他の教科と比べて不人気であることが分かります。
好きな教科の前学期、又は最新の成績はA+が23人、Aが28人、A₋が10人、B+が1人、B₋が3人、C+が1人、D+が1人、Fが1人という結果になりました。成績の高い人の割合が高く、成績の平均は3.866176471とAとA₋とが平均になりました。また、最頻値が4のAであることからも、好きな教科に対する成績は比較的高いものであることが分かります。分散は0.4998836699でした。ばらつきはあるものの、そこまで大きくないことが分かります。
嫌いな教科
好きな教科の割合は上記のグラフのようになりました。数学が19人、社会が14人、国語が10人、ARTが9人、PEが6人、理科が6人、英語が2人、音楽が1人、HFLが1人の結果という結果になりました。理科、英語、数学の好きな人の割合が多かったです。また、フォームに入れていた選択肢の全てには投票が入っていました。好きな教科の割合と比較しても人気な教科が苦手な教科の上位に入っていたり、人気ではない教科も苦手な教科の上位に入っているため、関係性はないと言えます。
苦手な教科の前学期、又は最新の成績はA+が3人、Aが5人、A₋が5人、B+が3人、Bが16人、B₋が5人、C+が6人、Cが11人、C₋が6人、D+が1人、Dが3人、D₋が1人、Fが3人という結果になりました。平均値が2.555882353であることと、最頻値が3であることからも、全体の成績は低くなっていることが分かります。それらはまた、次のグラフからも確認できます。分散は1.054741001でした。このことから、ばらつきも好きな教科と比べて大きくなっていることが分かります。
総合
上記のグラフは好きな教科と苦手な教科の成績を合わせてグラフにしたものです。赤が苦手な教科で、青が好きな教科となっています。上記のグラフを読み取ることで好きな教科では全体の成績の大半が4前後で良い成績をとっていることが分かるが、苦手な教科では多くが成績を落としていることや人によって嫌いな教科での成績がよりばらけやすいことが分かります。
考察
上記の結果をもとに考察すると平均値、最頻値、分散が共に低下している事から、苦手な教科であれば成績が落ちる傾向があることが分かります。しかし、一部では高い成績を保っている者も存在することから、苦手意識からによるメンタルの低下や思考力の低下が成績を落とす原因となっており、誰にも苦手な教科であっても高い成績を保持することが可能であることが推測できます。
結論
上記の結果から、好きな教科では高い成績を維持しやすく、苦手な教科では苦手意識から成績が落ちるものが多いが、誰にでも高い成績を維持することは可能であることが結論である。
参考文献
JUNGLE CITY.COM アメリカの大学の成績評価 https://www.junglecity.com/study/study-in-us/college-grades/ (2022/11/16)
京都大学 成績評価とGPA制度 https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/education-campus/curriculum/grading-gpa(2022/11/16)