アルツハイマー型認知症に対する医薬とは

アメリカのバイオジェン社がアルツハイマー型の認知症に対して新薬を開発したのはご存じでしょうか?今回はその薬が本当に効果があるのか、今現在のその薬の現状を解説していきます。

新薬アデュカヌマブ

アメリカのバイオジェン社はアルツハイマーが認知症の症状を低下させるというもので新薬アデュカヌマブを開発しました。アルツハイマー型認知症に対する新薬は約20年ぶりです。しかしアメリカの米国食品医薬品局(FDA)が条件付きでこの薬を承認したことが問題とされています。

効果

アデュカヌマブはアルツハイマー型認知症患者の脳内ではびこるアミロイド班を減少させて効果を狙うものである。バイオジェン社は18ヵ月間を通して臨床試験を行い、約56%~71%のアミロイド班を減少させることに成功した。しかし、これらの患者のいずれも服用していない患者と比べて症状低下がみられなかった。しかし一部の最高投与量を投与された患者にはわずかな効果が見られた。

条件付き承認?

一部の最高投与量を投与された患者にのみわずかな効果が見られたことからFDAは成果の承認よりも基準が低い迅速承認という方法を使って条件付き承認を行った。FDAはアデュカヌマブは利益をもたらす可能性が高いとした。

世論・専門家の反応

賛成

アルツハイマー病協会のマリア・カリーヨ最高科学責任者は「新薬が承認されることでアルツハイマー型認知症の分野が活性化し、投資や治療法が増え、さらなる改善が進められる」とした。また、アルツハイマー病協会の会長兼CEOも歓声の意を述べている。

反対

歓声の声がある一方で南カリフォルニア大学のカリフォルニア・アルツハイマー病センターの所長であるロン・シュナイダーは「FDAは効果がないことは気にするなといっている」と述べ、今回の新薬について疑念の意を示している。

健康

Posted by Da-ta